セブに於ける終活・「生前準備」のご案内(前編)
セブ在住日本人有志の皆さんによる15年以上の歴史を持つ、移住者の情報交換及びセブでの生活情報の支援を行っている会員制の交流会です。
セブ在住の方あるいは将来セブへ移住を計画されている方であれはどなたでも大歓迎です
お気軽に、下記コメント欄よりお問い合わせ下さい。
前回、ご案内いたしました「セブ日本人すみれ会の活動内容」の中で
3)セブで人生の終末を迎える会員を対象とした「終活」の生前準備の相談やサポート
に関し、詳しい説明をさせていただきます
先ず初めに、「フィリピンで死んでしまったら.....」
日本ではどなたかが亡くなったら、家族の方が色々動いて事を運びます。
しかしながらフィリピンでは、特に不慮の事故死や突然の病死の場合、誰か他人が事を運ばなければなりません、もし正式なフィリピン人妻が居たとしても日本の親族への連絡、セブ領事館へ日本語での死亡届書類の作成、遺族年金申請手続き等、様々なサポートが必要となります。
特に自宅での死亡の場合は事件扱いとなり、バランガイ警察の事情徴収や自宅の遺品保全(盗難防止の為)、司法解剖の立ち合い等の司法手続きが必要となります。
この様なケースでは多くの場合、特に独身者の場合は日本の家族の同意が必要となるので
手続きが特に面倒になります。
日本人が重病にかかると、チョンワホスピタルやセブドクターズホスピタル等の一流病院に入院させられてしまう、その場合、治療費も含めて毎日数万ペソの費用が掛かります。
日本の健康保険も適用されるが、ドクターによっては嫌がられケースも多々あり、取り敢えずは立替え払いをしなければなりません。
本人共々周囲が最初に考えてなければならない事は、どこまでの治療あるいは手術をするかだ、本人の資産状況により、行うべき治療の限界も事前に協議しておく必要があります、そうでないと面倒を見た周囲の人が、不足分の入院治療費をかぶらなければならなく
なってしまう事もあります。
例え、事後、日本の親族の方が責任を取るとしても思いがけない重い負担となります。
フィリピンでは病人が危篤となって助かる見込みがない場合は病院側としても入院費用のとりっぱぐれが無いよう救命治療を続けるか、家族の判断を求めてきます。
家族の同意のもとに救急治療を停止して「患者本来の生命力に賭ける」という延命治療の拒否の様な事が可能です。
フィリピンでは入院費を支払わなければ退院させてもらえないばかりか、もし、患者が亡くなっても遺体を引き渡してもらえず、死亡診断書も発行してもらえません。
ですから、速やかに支払いが出来るよう現金を事前に準備しておかなければなりません。
例え、患者がお金を持っていても、銀行に預けてある場合は役に立たない、何故なら死んだら預金は凍結され遺産扱いとなってしますからです。
危篤状態にある患者には気の毒ではあるが、何としてでも通帳やATM銀行カードを借りてお金を下ろさなければならない、特にATMカードなら暗証番号だけで下ろせるから簡単ではあるが、一日に下せる金額には限度が有る為、数十万ペソ~数百万ペソを下ろすとなると日数がかかり過ぎてしまう難点があるので注意が必要です。
解決方法としては共同名義となっている場合はもう一方の共同名義人が預金を下ろせるので便利ではあるが、一方が死亡した場合、預金は凍結され共同名義であっても引き出しができなくなるので注意が必要です、但し各銀行によって取り扱いが異なっておりますので事前確認が必要
後編へつづく