セブ島移住者による交流会のブログ

セブ島移住者による「すみれ会」及びロングステイヤーの集い「木曜会」の活動状況を発信して行きます。

シニアの生活 その4・・・退院

入院3日目、昨日CTスキャンを撮ったのでその結果を聞かなくてはならない。
担当医は、朝6時頃に巡回しているので直接聞くことが出来ないため、看護士に
聞いてみた。CTスキャンの画像を見ながら説明を受けた。
「脳が腫れていますが、初日より腫れは改善されています」とのこと。
私:「白く見えるのは血液が脳に充満しているのでは?」
看護士:「いいえ、腫れているだけです」
私:「担当の医師から詳しく聞きたい」
看護士:「先生は、午後2時からアヤラモール近くの○○病院にいますので
そちらで聞いて下さい」との事。
A嬢に明日の午後2時にアポを取ってもらった。


翌日の午後2時に○○病院の先生のオフィスへ行くと既に他の親族が
受付順に15人ほど待っていた。
私:「何番目?」
A嬢:「17番目です」
私:「なに?まだ先生は戻っていないのに・・・何時まで待てば会えるの?」
A嬢:「分からない」
私:「もう待ってられない、明日、先生が到着したら連絡もらえるように頼めないのか?」
A嬢:「OK、電話を貰うように頼みました」


次の日、連絡を待てども夕方過ぎでも連絡がなかった。
私:「どうして連絡がないのか?」
A嬢:「多分忙しいから・・・」 ・・・ほんとに何処までも「フィリピンだから・・・


入院6日目:
K氏は、まだ頭が痛いと言っているので脳の腫れが戻ってないのかもしれない。
病室にいるとK氏の身体に貼り付けた心電図や脈拍を測るパットが外れて
モニタリングの機器が「ピー!ピー!」と鳴り出す。
ナースステーションでも監視しているはずなので、看護士が飛んで来ると思いきや、
なかなか現れない。うるさいし、気になるのでナースコールボタンを押すが、
それでもすぐには来ない。二度めのコールボタンでやっと来る始末だ。


看護士に「このモニタリングは何の為にあるのか知ってますか?」と尋ねた。
「一人の看護士が3人分を監視していて、その上、事務も行っているので忙しいだから・・」
患者の容態が急変し、付き添い人が居なければ、どうなるのか・・・

マンダウエの未払い治療分39千・・・ペソを支払う為に翌日も、また次の日も
会計係へ行ってみたが、マンダウエから訂正した請求書が送られていなく、、
手書きで訂正した請求書がFAXで送られて来ていた。
手書きで訂正したFAX用紙の請求書では、受取れない。
「もういいです。マンダウエの請求は無いということでいいですね?ディスカウントして
いただいて有難う」と言って、退院まで保留することにした。もう付き合いきれない。


転院から5日を過ぎ、退院までの費用が気に掛かったので、会計で聞いてみた。
5日間で9万ペソ(1日当たり18千ペソ)だった。
マンダウエより2万ペソ安かったが、既に18万ペソの費用が掛かっている。


いつ頃退院できるかを看護士に聞いてみた。
脳梗塞の場合、最初の一週間は安静、その後、リハビリを2日間というスケジュールが
決まっているらしい。
冗談じゃない、後4日も居なくてはならないのか?


K氏は、既に自宅に居るものと錯覚しているらしく、
「病院の駐車場は分かり易い?」と聞いてくる。
本人は、リハビリに車を運転して来るつもりでいるのだ。
他にも、「眠れないから日本酒を買って来て」とか。
時々、この様な冗談なのか、本気なのか解らないことを言うのだ。

兎に角、病院の言いなりになっていては駄目だ。
鼻からチューブで水やミルクを飲ませているので、口から飲み込めれば
自宅で介護できると考えた。
私:「口から水を飲ませてもいいですか?」
看護士:「駄目です。先日は鼻からでも水が肺に入り、咳き込んでました。
身体の左側の神経が回復していないので、飲み込む筋力がなく危ないです。」


私:「口から飲めるか、飲めないのか?をチェックもしないで勝手に決めないで、
すぐにチェックをして下さい。」と。
看護士:「先生の許可がないと出来ません。」・・・はぁ?・・・またか・・・
ドクターの指示がないと看護士が何もしないのは、既に嫌というほど思い知らされた。


そうしているうちに、運良く担当医師の一人と会うことが出来たので、口からの試飲を
試みるよう懇願すると「明日の朝食で試してみましょう」ということになった。
翌日の午後に病院を訪ね、午前中の試飲テストの結果を聞くと、入れ歯なしでも
バナナも食べたとの事。


ドクターに退院許可を得る為、看護士にコンタクトをお願いするも、
「明日の朝6時に巡回に来る」とのことで会うことは困難と思い
婦長に退院の予定日を確認してもらうことにした。


翌日、婦長に確認するとドクターからは明日、土曜日の退院を許可されたが、
他に2人の担当医師が居るので、3人の許可が必要との事。・・・そんな馬鹿な・・・
1人の医師が許可しているのに、担当医師全員の許可がないと退院できないのか?

他2人の医師に連絡を取る様、確認を急がせた。
私の仕事の都合もあるので、今週の土曜か日曜日にはどうしても退院したいのだ。


そして、日曜日の午前中、担当医のボスが巡回に回ってきた。
円満の笑みで「今日、退院OK」との事。
日本へも行ったことがあるらしく、自慢気に話していたが、そんなことは
どうでもいいことで、早く退院の手続きを進めて欲しい。
先生が帰った後は、病室にある薬や点滴などを返却してもらい、会計から減額して
もらう手続きを進めた。


午後3時頃、退院の手続きも終わり、マンダウエの未払い金も会計係の上司に
直接掛け合い、請求書を作成、支払いを済ませた。
結局、入院から退院までの9日間で総額24万ペソを費やしたことになる。


帰りのK氏の搬送も救急車を予定していたが、セブ市内しか使えないとのことで、
急遽、レンタカーを手配してもらった。


毎日、セブ市内まで通院し、付き添いをするのにも限界を感じていたころ
だったので、私も妻もホット一息ついたと思っていた・・・
その後、自宅での介護の方がはるかに壮絶な日々を送ることになるのでした。
つづく・・・

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