セブ島移住者による交流会のブログ

セブ島移住者による「すみれ会」及びロングステイヤーの集い「木曜会」の活動状況を発信して行きます。

すみれ会 終活準備説明会


先週17日の土曜日に開催されました「終活準備説明会」の報告です。
 先ず、特別ゲストのISD様より、セブ在住者の死亡現状について、生々しいお話を
いただきました。改めて終活準備の必要性を感じます。


本題の最初は、「遺言状」についてです。
 すみれ会の遺言状に基づくサポートは、以前からあったのですが、サポート内容を
より充実させ、会員の意向に添った内容に変更しました。
従来までは、死亡後に遺言状を開封することにしていましたが、今後は会員や家族の
意思に添い、床病中や危篤状態でも遺言状を開封し、伝えて欲しい親族や友人に
連絡するサポート体制に変更しました。


遺言状に関する質疑応答:
Q1.ISD氏のお話では、葬儀から納骨まで約20万円位を準備しておけばいいのですね?
A1.直ぐに20万円を準備することが難しければ、互助会費のように月払いで葬儀の
  費用を積み立てることも可能です。但し、火葬代は別途必要です。   
A1.日本型(仏式)葬儀も1万ペソで可能。火葬にさえすれば、散骨などで葬儀費用を
  抑えることも可能です。


Q2.法的拘束力の無い遺言状なので心配がある・・・?(遺言状通りやってほしいので・・・)
A2.法的拘束力が無いので、相続や遺産分割には反映出来ませんが、葬儀や埋葬方法
  などは本人の希望に添う形で遺族やパートナーに説明し、出来る限り履行します。
A2.独身者については、緊急入院時などに遺言書を理事3名の立ち会いで開封し、
  病院手続きなどを代行します。
A2.日本に住民票がある方は、埋葬料を申請できますので、健康保険番号などの記載を
  お願いします。


Q3.独身者ですが、長く同居した彼女と子供(届け出なし)に金銭を渡して欲しいのですが?
A3.独身者の遺言状は、可能な限り希望に添うように努めますが、可能であれば、婚姻と
  子供の認知をしていただきたい。法的に親族がいることで埋葬許可や遺族年金の
  手続きが可能になります。また、相続税対象の20万ペソ以上は、親族以外に
  渡せませんので、生前に正式な遺言状を作るなどの法的手続きをお願いします。  
A3.ATMカードの暗証番号などをパートナーに知られたくない方は、漢数字などで表記し、
  もしもの時まで保管して置くことも方法の一つです。


Q4.自宅で死んでも病院に搬送するの?
A4。病院以外で死亡が確認されると警察の死亡解剖や所持品を全て持って行かれ、
  後で大変面倒になります。出来る限り病院で死亡したことにする方がベターです。


Q5.PCや携帯メール内の履歴を削除しておいた方が良い?とは、死んだ後なので
  関係ないのではないですか?
A5.家族や個人の名誉の為にも削除した方が良いと思われます。
  逆に貴方がパートナーの不貞を知ってしまった場合、どう思いますか?


Q6.日本の家族に死亡を知らせたくないのですが・・・?
A6.領事館では、火葬をする場合に親族の同意が必要な為、日本の親族に連絡を
  取ることになります。


遺族年金に関する質疑応答:
Q1.65歳以降に結婚した配偶者や子供は、加給年金が貰えない?
A1.厚生年金に20年以上の加入者で65歳到達時点で配偶者や18歳以下の子供が
  居る場合に上乗せして貰えるものなので、既に65歳を超えての配偶者やその後、
  生まれた子供については申請しても貰えません。


Q2.遺族年金を受給している妻に生存確認用の現況届けが来るらしいが、記載は
  日本語らしい。返信などのサポートはしてくれるのか?
A2.全て日本語なのか、どうかは確認していませんが、以前、フィリピン人が日本へ
  出稼ぎ中に加入していた年金の一時金受け取りの通知書を見たことがありますが、
  日本語と英語で表記されていました。仮に日本語だけであっても、元すみれ会の
  会員であれば、お仲間がサポートしていただけるでしょう。


Q3.私が亡くなった後、銀行の預金は引き出せますか?
A3.フィリピンでは20万ペソ以上の財産については相続税が課せられ、相続税の申告と
  納付を完了するまで、閉鎖された口座の残金は引き出せません。
  このような事態に落ち入らない為に、前回の終活説明会では防止策をご説明しました。


Q4.日本在住家族の協力があると遺族年金の手続きがスムーズに出来る?
A4.妻や内縁の妻が外国人の場合は、日本国内の書類の他に必要な書類があります。
  それらを取得し、日本語に翻訳し日本の親族や友人に協力してもらい、年金機構へ
  提出してもらうことが出来れば、手続き費用も割安になります。


Q5.日本に家族、協力者の居ない人は?
A5.遺族年金の手続きは、専門業者に委託しますので、日本国内に協力者が居ない
  場合でも手続きが可能です。


Q6.日本の家族に知らせず遺族年金の申請は出来る?
A6.戸籍謄本に基づく受給権者が申請人になりますので、内縁の妻(事実婚)に受給させる
  場合は、長年の生計維持をしてきた証明が必要になります。


以上、切実で生々しい質疑応答でしたが、これら全てはフィリピンで世話になった残された
家族に対する熱い思いです。
すみれ会では、会員のみならず、家族ぐるみの交流をしていますので、会員の死後も家族が
生き延びていける様、全力でサポートをしていきます。

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