セブ島移住者による交流会のブログ

セブ島移住者による「すみれ会」及びロングステイヤーの集い「木曜会」の活動状況を発信して行きます。

シニアの生活 その結末が・・・

7月17日のクモ膜下出血で入院以降、
K氏の人口呼吸器の管(チューブ)は、口から肺まで挿入されていて
喋ることもできず、顔を左右に動かすと管が肺から抜管する恐れもあるので、
身動きさえ出来ない状態でした。
チューブをくわえているので、わずかに空いた口から喉が乾燥し、
一時は肺炎にもかかってしまいました。


挿入された直径7ミリ程度の管により、食道の細胞が圧迫され、
細胞が損傷する可能性も高いので、口から挿入の人口呼吸は、
通常では2週間程度に留めるのが一般的な医療の判断ですが、
K氏の場合は、既に1ヶ月以上を経ていました。


自己呼吸が可能になれば、人口呼吸器を外すことも出来るのですが、
K氏の場合は、2日程度の自己呼吸しか出来ない為、気管支切開手術
が検討されました。


長期間の人口呼吸器を必要とする場合は、気管支切開をし、肺からの
距離を短くすることで、口が閉じられ、顔を動かすことも可能になるので、
体力の回復に繋がり、早期退院に繋がるという医療判断です。


気管支切開により、退院後に声が出なくなる恐れもあり、慎重に
判断しましたが、この時点で既に肺炎に犯されていることを医師から
告げられていましたので、気管支切開手術に同意しました。


親族にも連絡し、了承いただけたので、手術に同意する署名をしましたが、
病院側の弁護士から親族の同意が必要であることを改めて告げられました。
親族に同意書の署名を求めましたが、入院診療計画書の提示や手術に伴う
リスクなどの回答をするまで2週間程要してしまった為、病院側の判断で、
緊急手術が施されました。


手術後の経過は良好でしたが、この時まで既に1ヶ月余りの入院生活で、
院内細菌に犯されており、臀部(おしりの部分)の皮膚が爛れ、壊死しているので、
皮膚を切開除去し、他の部位の皮膚を移植する手術が検討されました。


併せて、血液中の細菌を殺す投薬治療と血液の交換が必要になりました。
この時点で親族からの送金額で約1ヶ月程度の投薬治療が継続できると

計算していましたが、細菌を殺す薬が非常に高額で1日当たり2万ペソが
追加支払いとなり、毎日2万5千ペソも掛かってしまった為、予定した
治療期間が大幅に短縮されるので、親族に追加資金の依頼をしました。


しかしながら、返答が無いため、これ以上のK氏への投薬治療は
治療費の資金不足で困難と判断し、親族にサポートは続けられない旨を

通知しました。


医師にも、これ以上の治療費が支払えない旨を伝え、付き添い介護士も
9月6日を以って撤退させることにしました。
しかし、病院側の判断は、例え治療費が支払えなくても、治療が可能な限り、

治療を継続すると仰りました。
病院側への未払い入院費用は既に50万ペソを超えていましたが、

医師への支払分(プロフェッショナルフィー)10万ペソはディスカウントする
とさえも言ってくれました。
また、チャリティー病院への転院も紹介するとも言ってくれましたが、

今後の判断は全て親族へバトンタッチし、サポートから撤退する旨を伝えました。
従って、今後の治療は、親族からの支援は困難と考えられますので、

全て病院側の判断に委ねられることになりました。


すみれ会会員の皆さんや木曜会の方にもご心配をお掛けしてきましたが、
結局、親族側との治療費の壁を乗り越えることが出来ず、不本意な結末に
なりましたことをご報告申し上げ、「シニアの生活」最終回とさせていただきます。

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